みっか坊主日記 弐(2)

手裏剣(しゅりけん)道場の師範がつづる突発的ダイアリー<続編>

年の瀬参拝の話

●先日、千葉県・香取神宮を訪れて松詣(まつもうで)をしました。
松詣とは、初詣の人ごみが苦手な私が恒例としている年末参拝のこと。

●帰省渋滞を避けるべく早朝に車で出発し、8時前には到着しました。
参道にならぶみやげ店はまだ開いておらず、拝殿までの境内ではすれ違う人もありません。
冷え込みが厳しかったけれど、その空気は清浄でした。

●さて今回は、天真正伝香取神道流(てんしんしょうでんかとりしんとうりゅう)の開祖である飯篠長威斎(いいざさちょういさい)の墓も見てきました。
もしかしたら以前に訪れているかもしれないのですが……こじんまりとした墓所のため、その記憶はあいまい。
で、改めてそのたたずまいをうかがい……その小ささというか……質実剛健さに、武人らしい奥ゆかしさを感じました。

●また、「北総の小江戸」と呼ばれる佐原(さわら)の町にも寄って、小野川沿いをブラブラと散策。
小野川周辺には米、酒、醤油をつくる老舗が多く、実測による日本地図を初めて作製した伊能忠敬の記念館もあります。
妻は、名物の佃煮や、玉絞め圧搾という伝統製法でつくられたゴマ油などを購入。
むろん、私は正月用の地酒を買いました。

●さらに銚子の犬吠埼九十九里浜の天然温泉へも回り、帰宅したのはレンタカー返却ギリギリの時間。
隣県ながら、やはり千葉は遠いなぁ。

●なお、犬吠埼の海岸で拾った平べったい砂岩は「銚子石」といって、かなり古い時代から砥石に使われていたそうです。
「折りをみて、その銚子石を荒砥に仕あげてみよう」と考えています。