●今夏の夫婦旅行は、栃木県にある塩原温泉を訪れました。
テレビコマーシャルで一世をふうびした「ホテルニュー塩原」のある温泉郷です。
思いのほかさびれていて、拍子抜けしました。
●さて「夏場はぬる湯が一番のゼイタク」というのが、わが家のポリシーです。
「加温しない源泉が楽しめる」とのウワサどおり、心地よくぬるいお湯でした。
しかし、女湯は熱めの湯だったそうで、妻は少々不満げ。
どうやら、配管の具合で温度差が生じるようです。
●ところで塩原温泉郷はその昔、カルデラ湖の底だったために、もろい木の葉も化石化した希少な地層が残っているのだとか。
温泉街のはずれで明治年間から運営されている「木の葉化石園」という博物館は、それらの標本を展示しています。
●同館は、化石マニアの妻が旅館のパンフレットスタンドにて目ざとく発見。
早速、地元名物の「とて焼き」をほおばる彼女と連れだって、訪館しました。
かんこどりが鳴くマニアックなスポットと思いきや、子連れの観光客で大にぎわい。
●館内には、クリやサクラなどの木の葉化石をはじめ、トンボやクモ、カエルなどの動物化石も並んでおり、海外の化石や鉱物コレクションも見学できます。
硫黄と鉄が化合した硫化鉄(りゅうかてつ)の巨大標本などに興味を抱きました。
●特に胸が高鳴ったのが「化石の原石」の販売です。
木の葉化石などを内包するコブシ大の地層石5個が、何とたったの650円。
それを割り出す体験も、その場でできるとのことです。
●わが奥さんが目を輝かせて飛びつくだろうと思っていたら、「おっきい恐竜の骨じゃなきゃ興味ないッス!」という、まさかの反応。
ついそれに同意して、クールに博物館を後にしたものの……今になって非常に後悔しています。
次回はぜひ原石割りに挑戦し、シオバラカエルの骨格もしくはクモの化石をゲットしたいです。