●年を重ねると、足腰の疲労がなかなか回復しなくなります。
そこで、この連休は秩父の温泉に足をのばしました。
おかげで、ずいぶんとラクになったのですが……欲をかいて「埼玉県立自然の博物館」へも訪館。
結局、さらに疲れがたまった次第です。
●ところで同博物館では、ナゾの海洋生物「パレオパラドキシア」の化石をはじめ、鉱石のすき間にはさまった「糸金」など、巨大な復元模型やめずらしい標本類を見ることができます。
6月下旬まで開催中の企画展「要注意!野外の危険なもの」も、そそられました。
●元気いっぱいのチビッ子たちで大にぎわいだったので、比較的静かな2階の企画展示から観覧をスタート。
危険生物<野外の危険なもの>のトップバッターは、するどい牙で人をおそうイノシシでした。
また、ニホンザルの爪や牙を注意するなど、いかにも秩父らしいローカルな警告がめじろおし。
「外来生物」の代表格であるアライグマは、その意外な凶暴性や糞尿にふくまれる回虫問題にクローズアップしていました。
●昆虫だと、ハチ、ムカデ、マダニ、南京虫、蚊といったおなじみの害虫をていねいに解説。
植物では、ヒガンバナ、スイセン、トリカブト、さわるだけでも炎症を起こすという猛毒キノコ「カエンタケ」に脚光を当ててました。
「蕁麻(じんま)」とも呼ばれるイラクサは、ジンマシンの語源なのだとか。
知らなかったなぁ。
●一方で、「有毒に見えて実は無毒な動植物」もラインナップ。
例えば、国内のハチは約4,500種であり、そのうちの1,200種には毒針がないそうです。
また、有毒ハチに擬態したアブやカミキリムシも無毒とのこと。
●なお、常設展で一番驚いたのは、アメンボ、セミ、アブラムシ、タガメらが、すべてカメムシの仲間だという話でした。
学術上の分類をながめるだけでも、結構楽しめます。
「植物博士」を自認し、恐竜図鑑を愛読する妻を同行できなかったことが誠に残念。
●その妻いわく、「毒があろうとなかろうと、もっとも恐ろしい生物はゴキブリです!」。
まぁ、そういう人も少なくないんだろう……と思います。