みっか坊主日記 弐(2)

手裏剣(しゅりけん)道場の師範がつづる突発的ダイアリー<続編>

最新恐竜学2019

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●子どもらが夏休み明けに提出する自由研究の二大テーマといえば、「昆虫」と「恐竜」でしょう。
そのためか、この時期の博物館は、昆虫や恐竜の企画展が目白押しです。
今夏は、国立科学博物館が「恐竜博2019」展を開催中。
その監修者である真鍋真(まなべまこと)氏の関連講演を聴講してきました。

●デイノニクス(恐ろしいツメ)と命名された肉食恐竜の化石が発見されたのは、ちょうど50年前のことです。
この発見により、新しい恐竜のイメージが確立。
つまり、「ノッソリ動くハ虫類系」から「すばやくエモノを狩る鳥類系」へのモデルチェンジです。

●デイノニクスは、飛びゲリでカギヅメを突きたてる攻撃を得意とし、群れで狩りをしたらしい。
また、シッポはダランと引きずったりせず、ピンと張って、頭部とのバランスをとっていたとのこと。
なるほどなぁ……幼少期に読んだ恐竜図鑑などには、登場しなかったキャラクターだと思いました。

●講演では、タマゴを温めてふ化させる習性、羽毛をまとった化石の確認、鳴管(めいかん)という発声器官の進化など、「鳥類恐竜起源説」を裏づける今日の恐竜学をお勉強。
女性学者による命名第一号の恐竜「デイノケイルス」のエピソードや、北海道で見つかった国内初の大型恐竜「むかわ竜」の最新情報も面白かったです。

●なお、一番印象深かったのは、講師の真鍋氏が恐竜を紹介する際に口にする「この子はねぇ」という言いぶりでした。
飼っているイヌやネコを、わが子のように「この子ったら……」という人はよくいますけれど、恐竜をそんなふうに呼ぶのは、おそらく恐竜博士くらいのもの。

●帰宅後、体長3メートル前後あったらしいデイノニクス攻略刀法を思案しつつ、「トリのルーツとされる恐竜のお肉はどんな味だろう?」と、グルメ考にもふけりました。
仕事で参加できなかった妻は、「たいていの場合、地鶏よりブロイラーのほうが美味しいんだよ」と、地鶏を引き合いに出して、恐竜の味わいには否定的。
だとすると、地鶏肉が好きな私は、恐竜もいける口かも知れません。