みっか坊主日記 弐(2)

手裏剣(しゅりけん)道場の師範がつづる突発的ダイアリー<続編>

車いすラグビーの話

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車いすラグビー体験講座に参加してきました。
車いすラグビーとは、1970年代後半にカナダで考案された障害者向けのスポーツです。

●従来のラグビーとの類似点は、オフェンスとディフェンスの役割分担があったり、頑丈なフレームを持った車いすで強烈なぶつかり合いをくり広げるあたり。
ただし、それ以外はほとんど別のスポーツといった印象を受けました。
なお、ボールは、バレーボールを改良したものを使います。
チーム編成は、男女混合だとか。

●講師は、パラリンピック銅メダリストの小川仁士(おがわ ひとし)氏と、日本車いすラグビー連盟の理事らでした。
小川氏は高校時代にモトクロスの事故で首を骨折し、その入院中に車いすラグビーと出会って再起をはかったのですが……彼のような頸椎損傷者が負うハンディは、手足の不自由だけではないそうです。

●例えば、肺活量は常人の3分の1から5分の1までさがってしまうとのこと。
また、彼らは汗をかけないため、スポーツ時は霧吹きで水を浴びながら体温調節する必要があるようです。

●そんな小川氏らがうち込んでいるパラスポーツの魅力をかいま見るべく、講座後半部では競技用車いすの試乗やミニゲームを体験しました。
自転車なみのスピードが出る車いす同士の衝突音はすさまじく、まるで交通事故が起こったかのよう。
しかし、痛みなどは一切なくて、ちょっと病みつきになる興奮を味わいました。

●障害者に限らず、老若男女が楽しめるスゴいスポーツだと感激。
ネックは、1台100万円以上もするという車いすの値段でしょう。
私が熱中している手裏剣術や居合術と同様、マイナースポーツは道具や施設のコスト面で頭を悩ますことが多いものです。

●それはさておき、本当に楽しい競技でした。
「障害者だからといって、ヘンに身構える必要はない。それをパラスポーツから感じとって欲しい」というメッセージに心底納得しました。
車いすラグビー以外のパラスポーツも、チャンスがあればぜひ参加してみたいです。