●「土壌を知ろう」という区民講座に参加してきました。
講師は茂木もも子氏という女性研究者で、知っているようで知らない「土壌」について学びました。
●土壌とは、石や砂といった無機物と、動植物由来の有機物が混ざり合ったもの。
つまり、生物のいない月には「大地はあっても土壌がない」ワケでして、土壌は地球特有の物質なのです。
●特に日本の土壌は非常に豊かで、黒色から褐色のさまざまな種類があります。
黒色の土は、栄養をたんまりたくわえている。
褐色の土は粘土質が多く、貯水機能が高い。
●ただし、「黒ぼく土」と呼ばれるアルミニュウムが多く含まれる黒色土は、リンを吸着しやすいので、農業には適さないそうです。
この黒ぼく土の改良に頭を悩ませたのが、著名な文学者の宮沢賢治なのだとか。
●興味深い講義のみならず、「土壌の帯電状態を調べる実験」なども体験しました。
さらに、土や枯れ葉を小さな写真たてに貼りつける地層断面標本も作製。
●質疑応答の際は、「農家の人が畑の土をなめて味を調べるのはナゼか?」をうかがいました。
地質学者はあまりやらないそうですが……土をなめると、鉄分量などの見当をつけることができるらしい。
●なお、土壌の厚みは、わが国では30センチから1メートルくらいありますが、世界平均だと18センチ程度しかありません。
とはいえ、東京で見かける土といえば、植え込みくらいのもの。
●紅葉の美しいシーズンです。
土の香りがする野山を歩きたいなぁ。
もうそろそろ冬か。