みっか坊主日記 弐(2)

手裏剣(しゅりけん)道場の師範がつづる突発的ダイアリー<続編>

狭山 de 妖怪展

狭山市立博物館で開催中の「狭山 de 妖怪展」にいってきました。
百鬼夜行絵巻(ひゃっきやぎょうえまき)」に登場する付喪神(つくもがみ)とともに、博物館所蔵の古道具を紹介するという企画展。
地方博物館がひねり出した苦肉の策と見受けましたが……なかなかナイスなプログラムです。

●なお、付喪神とは、長い年月をへて魂がやどった道具類のこと。

●ターゲットは小中学生のようでしたけれど、妖怪ファンの妻も熱中するようなウンチクが結構ありました。
例えば、全国各地に伝わる「小豆洗い」という妖怪はたいてい男なのに、狭山に出没するのは「小豆婆(あずきばばあ)」という女のモノノケであるとか。
また、酒呑童子茨木童子の退治で知られる渡辺綱(わたなべのつな)は、意外にも埼玉県鴻巣の出身だとか。
なお、埼玉県入間市は、太陽に化けた魔物を射とめたという伝説「射留魔」が地名の由来だそうです。

●私の目をひいたのは、平福百穂ひらふくひゃくすい)という日本画家が描いた「百鬼昼行図(ひゃっきちゅうこうず)」。
吉田戦車というマンガ家に似たいいかげんなタッチが、実に秀逸でした。

●常設展では、市内柏原地区の槍鍛冶集団に注目。
柏原鍛冶が残した槍の穂先と刀が、何ともクールで感激しました。

●次回の「透明標本」展は、狭山市出身の透明標本作家である冨田伊織氏をピックアップするらしい。
透明骨格は、ライトに透かすとたいへん幻想的です。
この企画展も面白そう。

●「また、来るか!」と、妻がハリキッておりました。