みっか坊主日記 弐(2)

手裏剣(しゅりけん)道場の師範がつづる突発的ダイアリー<続編>

マジパンづくり

●マジパンとは、パンにあらず。
では、なんぞや?
すなわち、ドイツの伝統菓子であります。
アーモンド粉末、砂糖、卵白などを混ぜてかためたもの。
ケーキのうえにのっている……あまりおいしくない……人形菓子がそれにあたります。

●先日、思いがけず、調理専門学校のマジパン実習を受けるチャンスにめぐまれました。
まるでカラー粘土のようなペーストを手のひらで丸めたり、指先で押しのばしたりして、バラの花びら・茎・葉っぱを形成。

●なお、マジパンづくりは乾燥とのたたかいです。
ですので、素材が乾かぬうちに仕あげるのがポイント。
が、うら若き女性パティシエのレクチャーがよかったのか、かなり手際よくできました。

●完成品は、1週間ほど空気にさらして水分を飛ばします。
そうすれば、数年間はもつとの話でした。
ただし、今回は着色料をふんだんにもちいた材料なので、「あくまでも観賞用です。食べないでください」とも注意されました。

●いただいた余分な材料セットは、妻へのおみやげとすることに……。
むろん、彼女の不器用を笑ってやろうと、たくらんでのことでした。

●予想どおり、愛妻は腹だたしいくらいにガサツな手つき。
しかし、できばえは私よりもよくて、ちょっとビックリしました。

●おかしなお菓子、マジパン。
少しだけ味見してみたら、口当たりの悪い落雁(らくがん)みたいでした。

●今週末は、私の誕生日。
妻が、「コレ、バースデーケーキにのせよてみようか」などと笑っていました。
いや……わたしゃ、マジパンもケーキも結構。
祝い酒をチビチビやります。