みっか坊主日記 弐(2)

手裏剣(しゅりけん)道場の師範がつづる突発的ダイアリー<続編>

しのびの里の話

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●以前より、全国に点在する「忍者村」なるテーマパークにいきたいと思っていました。
そしてこの連休、ようやく富士北麓の忍野村にある「しのびの里」へ足をのばしました。

●チビッ子連れのファミリーが大挙しており、予想を上回る人気にビックリ。
忍者屋敷、忍者風アスレチックなどがあったのですが、白眉はその日本庭園です。
ハリウッド映画に出てきそうな「不自然な和風」ながらも、遠景にみごとな富士山がデーンとひかえていることで、有無をいわさぬ風情が漂ってました。
足湯も設けられていて、ノンビリと過ごすことができます。

●また、「武田忍者」と「上杉忍者」の死闘を演じる忍者ショーも、なかなかのものでした。
観客はかぶりつきで迫真の演技を鑑賞できます。

●地をゴロゴロと転げる受け身や寝技は、いかにも忍者っぽいアクションですが、「帯刀していた時代や、武芸を屋外で稽古していた往時は、地面をはいずり回る攻防がほとんどなかったんだよな」などと、ひとりごちつつ……結構大喜びで見物しました。

●なお、上演後の役者さんに声をかけると、オリジナル忍者カード(イラスト付きの名刺?)がもらえるルール。
ただし、カードをもらう行列に並んだ成人は、私ただ一人でした。
忍者カードを3枚ゲットした私に、わが妻は無言。

●500円で参加できる「手裏剣道場」という的当てゲームでも、参加者はお子さまばかりでした。
妻の「勝手にすれば」という視線に屈して、今回のチャレンジは見送った次第。

●その後は河口湖へ向かい、「カチカチ山」の舞台とされる天上山公園をハイキングしました。
登山途中、この昔話の立役者である太宰治の「惚れたが悪いか」の碑を見て、かれんな白ウサギにホンロウされたタヌキの男心に同情。

●それにしても、いたる所、すごい人出でした。
緊急事態宣言下の連休でしたけれど、みなさん……不要不急の外出ではなく……重要至急の息抜きを満喫していたようです。

●まぁ、乱発される緊急宣言が無視されるのは当然でしょう。
「強硬措置」と白眼視された中国・武漢のロックダウンですら2か月半で終了したのに、わが国の外出規制は1年越しでも、その実質的な成果はゼロ。
しかも、この制限はまだまだ続きそうであり、さらに強化される見通しなのです。

●たとえ忍者でも、これ以上は忍べますまい。