みっか坊主日記 弐(2)

手裏剣(しゅりけん)道場の師範がつづる突発的ダイアリー<続編>

揃い踏み 細川の名刀たち展

●名門・細川家は、明治以降もあまたの政治家や学者を輩出しました。
16代当主の細川護立(ほそかわもりたつ)は、とりわけ美術に造詣が深く、文化財保護活動などで活躍した無類の趣味人。
日本刀コレクションが有名であり、日本美術刀剣保存協会の初代会長もつとめました。

●さて、細川護立が設立した永青文庫(えいせいぶんこ)で開催中の「揃い踏み 細川の名刀たち」展にいってきました。
国宝4振をふくむ刀剣や、ツバなどの刀装具を公開する特別展です。

●護立が未成年のころ、前借したおこづかいで購入したという「生駒光忠(いこまみつただ)」が、展示のトップ。
白眉は、「古今伝授の太刀」と呼ばれる行平(ゆきひら)でしょう。
直刃のスッキリとした超スリムな姿に、何ともいえぬ気品を感じた次第。

●しかし、大規模な刀剣展にくらべると、展示点数はややひかえ気味です。
まぁ、ジックリ見るには、ちょうどいいボリュームかも知れません。

●さて、ここでも「刀剣乱舞(とうけんらんぶ)」というゲームとのコラボレーションがおこなわれており、入館者の8割くらいが女性でした。
刀剣乱舞スタンプラリーに参加すると、オリジナルのメモ帳がもらえるのだとか。

●「文武両道の細川も、ついに刀剣乱舞に屈したか……」と、しばし瞑目。
ゲームやアニメに太刀打ちできるカルチャーって、今の日本にはないものなぁ。

●でも、刀剣乱舞って、それほどいいのでしょうか?
われ、一介の武芸者なれど……さすがに興味がわいちゃった。