みっか坊主日記 弐(2)

手裏剣(しゅりけん)道場の師範がつづる突発的ダイアリー<続編>

ムヒカ大統領の話

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●妻と映画を見てきました。
このご時世、人数制限やら事前予約やらで映画一本見るにも一苦労です。

●さて今回鑑賞したのは、ムヒカ大統領のドキュメンタリーでした。
「人類は発展するためではなく、幸せになるために生まれてきたのです」との国連演説で一躍脚光を浴びた、ウルグアイの大統領が主人公。
大統領官邸には入居せず、農園のある自宅に住み続け、給与の8割を慈善事業に寄付していたという奇人です。
それゆえに「世界で一番貧しい大統領」とも呼ばれました。

●妻が好きそうなテーマだったので、おおよそのことはチェックしていましたが……本編をみてムヒカ大統領のイメージが一転。
何と彼は、チェ・ゲバラに影響を受けた元ゲリラメンバーだったのです。
銀行襲撃や銃撃戦の経験があり、約12年間も服役していたらしい。

●そんな彼が語る幸福とか愛の話には浮ついた美辞がなく、誰の心をもとろかす熱量がこもっていました。
ムヒカ大統領のスピーチは絵本になっており、子どもにも親しまれてるとのこと。

●ムヒカ大統領は日系移民との交流も深く、日本への関心が強いそうです。
2016年には来日し、各地を視察しているのだとか。
ちなみに彼の奥さんも元ゲリラ戦士で、ウルグアイ初の女性副大統領となりました。
若いころの写真を見ると、女性暗殺者みたいな冷たい目をした、とんでもない美人。

●あんな老夫婦、今の日本にはちょっといないでしょう。
「カッコイイな」と思いました。