みっか坊主日記 弐(2)

手裏剣(しゅりけん)道場の師範がつづる突発的ダイアリー<続編>

山梨旅行の話

山梨県は無色無臭の温泉が多く、妻は「ありがたみが感じられない」などと、そっぽを向いていました。
けれども、私のような「ぬる湯」好きにはたまらない名湯がひしめきあっており、最近は彼女も山梨の温泉ファンです。
「寒くなる前に低温の湯を満喫しよう」と、先日、お気に入りの旅館へ投宿。

●さて日中は、山梨を代表する名勝「昇仙峡」を再訪しました。
荒川沿いの遊歩道や弥三郎岳をハイキングし、約2000年の歴史を持つという金櫻神社(かなざくらじんじゃ)にも参拝。
同神社は、金峰山(きんぷさん)の水晶を宝物としており、授与所では水晶のお守りも頒布しています。

●秘境であった昇仙峡を開拓したのは、長田円右衛門(おさだ えんえもん)という地元の農夫だそうです。
彼は、新道の開発や茶屋の運営などに生涯をささげました。
その子孫が経営しているという「長田円右衛門子孫七代目茶屋」が、ロープウェイ山頂駅の並びにあります。

●トタンでおおわれた建物ゆえか……古びているわりにはあまり風情が感じられません。
まぁ、山の茶屋なんてどこもそんなもの。
しかし、妻は「七代続いているワリには風格がないね」と容赦がない。

●その妻は、「昇仙峡の名水と、こだわりのタレで作った極上キムチ」をうたう水晶街道わきの漬物屋がいたく気に入ったらしく、ホタルイカや山クラゲのキムチをまとめ買いしていました。
なるほど……試食のホタルイカキムチにごま油をたらすと、たしかに絶品。
私は帰路、地元の純米大吟醸無濾過生原酒を購入しました。

●また、市場にはほとんど出回らない天然マイタケもゲット。
さすがは天然ものです。
マツタケのような独特の香りにビックリしました。
炊込みご飯とホイル焼きにしてみたところ、煮ても焼いてもサクサク感がそこなわれないのに二度ビックリ。
ちなみに、値段は栽培ものの10倍くらいです。

●というワケで「食欲の秋」を堪能しました。
あぁ、散財しすぎたかしらん。