みっか坊主日記 弐(2)

手裏剣(しゅりけん)道場の師範がつづる突発的ダイアリー<続編>

抽象彫刻づくり

千葉市美術館で開催された抽象彫刻のワークショップに参加してきました。

●同美術館内には、昭和2年に建てられたネオ・ルネッサンス様式の旧川崎銀行が保存されており、現在も美術館ホールとして利用されています。
今回のプログラムは、このホールの床や壁や柱にある模様を粘土で型どり、それを組み合わせて石膏を流し込んで、抽象彫刻をつくろうというもの。

●講師は、武蔵野美術大学で教鞭をとっている桑名紗衣子氏でした。
オットリとした美人アーティストです。

●私は、鉄扉にあるライオンの取っ手などが気に入り、そこそこ手際よく型どり作業を終えました。
が、型どった粘土をムニュッと組み合わせたとたん、残念ながら、獅子の顔は完全に消失。
結局、型粘土からあらわれた石膏像は、お化け貝の化石みたいなマガマガしいシロモノでした。

●ただし、縄文土器っぽいプリミティブなムードもちょっと漂っていたので、「これが抽象芸術というものかな?」と、いったんは納得。
しかし、自宅に持ち帰ったものの……芸術的すぎて……飾るのにいい場所が見あたりませんでした。

●ちなみに、妻がつけてくれた作品タイトルは「暗黒神話クトゥルーちゃん」。
彼女は博学……というか、なかなかのオタクさんで、アメリカの怪奇小説家が創作した神話も少しかじっているのです。

●ともあれ、石膏と水の混ぜ方を初めて学び、思った以上に熱中しました。
機会があれば、わが奥さんにも、クトゥルーシリーズをぜひ作らせたいものです。