みっか坊主日記 弐(2)

手裏剣(しゅりけん)道場の師範がつづる突発的ダイアリー<続編>

愛妻家の聖地と大噴火

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群馬県西端に位置する嬬恋(つまごい)村の地名は、ヤマトタケルが亡き妻をしのんで「わが妻が恋しい」と嘆いたという故事に由来するそうです。
最近は、愛妻家の聖地として「愛妻スポットスタンプウォーク」などのイベントを実施中。

●恐妻家……もとい、愛妻家を自認する私は、わが奥さんを伴って嬬恋をドライブしました。
まず、浅間山大噴火による土石なだれで埋めつくされた鎌原村に残る鎌原(かんばら)観音堂を参拝。
隣接する嬬恋郷土資料館では、噴火災害のおそろしさを学びました。

天明噴火の際は、つれ合いを亡くした男女や、親を失った孤児らが寄り集まって新しい家族を形成し、復興をとげたのだとか。
「亡き妻が恋しい……」などとメソメソしていられない天災の厳しさや、人間のたくましさに衝撃を受けた次第です。

●そこから有料道路をへて、溶岩跡が見学できる鬼押出し園に移動。
ここは、巨岩群が大パノラマで広がる県内きっての奇勝です。
浅間山観音堂の境内でもあるので、雰囲気はどことなくおごそか。

●愛妻家である私は、本堂にてラインストーンをあしらった「光福鬼守り」を購入し、マイ・スイートハートにプレゼントしました。
ストラップをすぐに失くす彼女は、この手の小物を結構よろこぶのです。

●「大被災地も、数百年もたてば観光名所かぁ。歴史って非情ッスね」
わが妻は光福鬼守りをもてあそびながら、何気につぶやいていました。