みっか坊主日記 弐(2)

手裏剣(しゅりけん)道場の師範がつづる突発的ダイアリー<続編>

彫刻家に学ぶ絵画

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高崎駅周辺には、市営美術館が2つもあります。
今回は西口から徒歩3分ほどにある「高崎市美術館」に参上。
同館は、絵画作品も積極的に発表する現代彫刻家4人の展覧会を開催中です。
その一人である深井隆氏が講師のワークショップに参加してきました。

●クス、カヤ、ヒノキなどからきり出した家形の木材に、好きな絵を描きつけるという実習で、小学生からご年配まで幅広いジェネレーションが受講しました。
深井氏はテノール歌手のような美声と、大御所俳優のようなシブい外見のアーティスト。
「女泣かせのちょいワル親父かも知れない」と、ひそかにカンぐりました。

●それはさて置き、まずは仏像をベースとした彫刻史をお勉強。
聖徳太子がモデルだという飛鳥時代の「救世(くぜ)観音」はクスが材料で、その後、碁盤につかわれるカヤや、寄木造(よせぎづくり)に多用されたヒノキなどが、彫刻材の主流になりました。
そういった木材の長所、短所をザッと学びました。

●私は防虫効果の高いクスをチョイスして、熊谷守一(くまがいもりかず)の動物イラストを模写。
妻は……大好きなネコ絵を封印し……フンワリした青空と点描のごとき細かな森林を丹念に表現。

●美術館を出た後は、近くの天然温泉でリフレッシュしました。
その後、駅構内の物産館に寄り、高崎のお酒などを購入。
わが奥さんはかなり疲れたようで、「夕飯のしたくはおまかせします」と、厨房の権限委譲を早々に宣言。
まぁ、いわれなくても……夕飯係はたいてい私なんですけどね。

●所帯じみて久しい今日このごろ。
時おり、女泣かせのちょいワル親父にあこがれます。