みっか坊主日記 弐(2)

手裏剣(しゅりけん)道場の師範がつづる突発的ダイアリー<続編>

茶臼岳とトンボの話

●猛暑の東京を抜けだし、栃木県にある「茶臼岳(ちゃうすだけ)」にいってきました。
「九尾の狐」伝説で知られる殺生石や、弓の達人とされる那須与一ゆかりの那須温泉神社といった観光スポットが点在するエリアの主峰です。

●9合目までショートカットできる那須ロープウェイを利用すれば、山頂まで30分強という気軽な登山コース。
が、溶岩石や砂利でおおわれた登山道は、思った以上に足をとられる悪路でした。
また、天候も不順で、登頂時はピーカンだったものの、下山するころには霧がたち込めていました。

●印象的だったのは、飛びかうトンボの群れ。
彼らは実に人なつっこく、立ち止まるたびに頭や指先におりてくるので、ちょっと閉口しました。

●そんなトンボをテーマにした特別展が「那須野が原博物館」にて開催中でして、そちらにも足を運んでみました。

●日本の別称である「アキツシマ」は、トンボすなわち「アキツムシ」からきています。
神武天皇が日本列島を眺め、「トンボが交尾している形に似ているな」といったのが起源だとか。
天皇発言としては大胆でユニークですけれど……残念ながら、到底そんなふうには見えません。

●日本のトンボは種類が豊富。
ヨーロッパ全域には100種強しかいないのに対し、わが国には200種以上もいるそうです。
そういったトンボのあれこれをお勉強。

●なお武士は、前進するのみで後退しないトンボを「勝ち虫」といって尊びました。
それにちなんだトンボデザインの武具類も展示されており、結構楽しかったです。

●全問正解するとオリジナル缶バッチがもらえる「トンボものしりクイズ」にも挑戦。
私はトンボの前立てがついた兜の缶バッチを、妻は日本一小さなトンボ「ハッチョウトンボ」の実物大写真をあしらった缶バッチをゲットしました。

●蛇足ですけれど、幼いころの私は、父が捕獲したオニヤンマを食べたことがあるらしい。
たしかにカリッとしていて、素揚げにしたらおいしそうです。